武蔵野 女児連れ去り事件について

体をくの字にして思い切り声を出す練習をしましょう!
体をくの字にして思い切り声を出す練習をしましょう!

12月19日、午後3時すぎ、武蔵野市で連れ去り未遂事件が起きました。小学生の女児が、路上で「お父さんが事故に遭ったから病院に行こう」と声をかけられ連れ去られそうになったと父親から通報がありました。

男は、女の子の腕をつかんで車に乗せようとしたのですが、自宅の窓からそれを見ていた父親が家を出て、「何してるんだ」と一喝すると男は逃走したそうです。

たまたまお父さんが窓から見ていて、大きな声を出したのでよかったのですが、もし、誰も見ていなかったらどうなっていただろう、、、と思うとぞっとしました。

「お父さんが大変だ、病院に行こう」「お母さんが大変なんだ、そこまで連れて行ってあげるよ」と言われても、「家に帰ってたしかめてみます。」といって「きっぱり」断るように、お子さんにはよくよく伝えてください。子どもは「もしかしてそうかも、、、」ととっさに思ってしまうことが多いのです。

「今いかないと大変だ」「すぐにしないと手遅れになる」といったことを言われても、

一呼吸おいて、たしかめる、ちょっとでも「おかしいな」と思ったらついていかない、親子で話しておくだけで、心構えが違ってきます。

それでも無理やリ連れて行こうとしたら、「大きな声を思い切り出す」、「じたばた」「噛みつく」「ロケットダッシュ!」など、ためらわず行動しましょう。

また、周囲の大人も「あれ、おかしいな、あの子はなんとなく知らない人に連れて行かれていそうだ」と思ったら、ためらわずに声をかける、ナンバーを覚えておく、人相などもしっかり心にとどめておきましょう。

親子で学ぶー危機から身を守るための0歳からの安全教育2

前回0歳からの安全教育は、抱っこ、手をつないで歩く、話をする、聞く、というのが基本、と書きました。

これは、実は信頼関係を築くための積み重ねの作業ですよね。

0歳から5歳までの間に、子どもが親の豊かな愛情を感じること、母親にしっかりと抱きしめてもらうことを通して、「人間とは温かいもの」と感じ取っていきます。「人間に対する基本的な信頼感」ができて初めて「悪い考えの人もいる」「変な人からは逃げなさい」という言葉が生きてくるのです。信頼感を感じる前に「不審者」を教えても子どもは何の事だかわからないばかりか、「知らない人=不審者=犯罪者」と思ってしまうのです。

 

小学生に入ると、愛され大切にされることが土台となって、友達と仲良くすることを学びます。これが15歳以上になった時に、「みんなのために私には何ができるのだろう」と考える基盤となるのです。 だから安全教育は0歳からなのです。

 安全教育とは、命の大切さを学ぶ大切な教育です。命を自分で守る、そして、他人の命も守れるような子どもに育てるには、0歳から安全教育が必要なのです。

 

 今回、小さいお子さんのお持ちのお母さんたちとお話ししていて「お子さんはおいくつなんですか?」と聞かれ、「9歳と11歳です」と言ったところ、「えー!そんなに大きいんだ!」とびっくりされました。

 自分としては、あんまり変わらない気がしていたんだけど、、、9歳とか11歳って、大きいという感覚なんですね。「でも皆さんのお子さんと、あーんまり変わらないんですよ」と言ったら「え~~~」とがっくりしてました。

 でも、小さい子って本当にかわいいですね。ご近所の方がみんなで楽しく育児をする場、「テットー広場」また訪れてみたいです。

親子で学ぶー危機から身を守るための0歳からの安全教育

9月24日、野沢テットー広場、という住宅街にある子育て広場で、「0歳からの安全教育」というお話をしてきました。

テットー広場は、広いお庭のある一軒家を改造してつくられた、子育て世代が集まる広場です。隣の方が「マンションなどが建つよりも、子どもたちが地域で見守られながら過ごせるような場所に」と土地と家を寄付をされ、はじめられました。(詳しくは下記WEBで)

http://tetto.kuronowish.com/enjoy/environment/

親子でふらっとやってきて、お庭で遊ばせたり、お母さんたちも縁側で日向ぼっこしたりする、とても居心地のよい、素敵な場所です。

ウッドデッキと藤棚には、小さなテーブルがあり、手づくりのプールもあり、小さな小屋もあり、子どもたちが泥んこになりながら遊んでいました。自分の子どもたちにもこんな遊び場が近くにあったらな、と思わせる場所でした。

お母さんたちの表情が、とてものびのびしていてとても素敵でした。先輩お母さんがキッチンでご飯も作ってくれて(ランチとして500円で提供。)私もいただきました。(メニューは、ホウレンソウとサケのムース、チキンソテー、サラダ、ご飯、野菜スープでした!おいしかった!)

この広場では、お勉強会も開かれていて(託児つき)、ゆったりと座布団に座って、お庭で遊ぶ子供たちを眺めながら、お母さんたちがいろんなことをテーマに勉強しています。

今回は、0歳からの安全教育、ということで、殆どのお子さんが0歳~2歳、大きくて4歳、というお母さん方が集まり、興味津々で聞いてくれました。

安全のために0歳からできることってなんだろう?

実は「なーんだ」ということなのです。1に「抱っこ」、2「一緒に手をつないで歩く」、3「お話をする&お話を聞く」

ね、なーんだということでしょ。

しかしこの3つが意外とできない。

では、なんで、この3つができるとよいのか。続きは次回に。

写真は、先日文京アカデミーで行った親子安全教室の様子です。参加してくださったのは、2歳から4歳のお子さんとそのお母さんたち。パネルシアターを見ている様子です。

京都府八幡の交通事故と集団登校について

京都府八幡で、また痛ましい事故が起きてしまいました。

今回の道は、縁石もガードレールのある、危険性の低い道だったことで、関係者の皆様は突然の事故に衝撃と悲しみが絶えないと思います。

 私たちは、このような事故による登校時の子どもたちの被害を防ぐにはどうしたらよいのでしょうか。昨年の亀岡の事故と同様、集団登校の列に車が飛び込んで行ったという点を、もう一度考えることで、解決策が見えてくるのではないでしょうか。

 集団登校は、犯罪防止の観点からなされている点が多く、朝の見守り活動と合わせて、各地で集団登校を実施しているところが多くなっています。しかし、犯罪は実際に、何時に起きているか。実は圧倒的に、下校時に子どもが犯罪被害に遭うことが多いのです。

 むしろ、集団登校によって、子どもの交通事故の被害の拡大が考えられる地域もあり、地域の犯罪状況と、交通事故の状況をしっかりと把握し、その上で、集団で登校するべきか、個々で登校するべきか、方法と対策を検討する必要があると思います。

 また、それとあわせて、子どもや見守りが早くに怪しい車に気付き、回避行動をとる力をつけることが必要になってきています。時速50キロで走っている車は、アクセルからブレーキに足を変えてブレーキを踏み止まるまで、停車に25メートルはかかります。ということは、子どもたちは、25メートル先で、怪しい動きをしている車に気付かなければ、もう手遅れになるのです。キョロキョロしていてもいいけれど、しっかりと25メートル先くらいは見ながら歩く、この力をつけることが大切になってきています。

 物理的環境の改善と合わせて、子ども自身の力をつけること。犯罪からの安全も交通安全も基本は一緒です。

街頭での犯罪に注意

 今度は船橋で、中学生の髪の毛が来られるという事件が起きました。路上での強制わいせつや暴行は、少しですが昨年より増えています。
 普通防犯対策というと小さい子どもが想定されますが、そうではなく、中学生や高校生にも、もっというと大人の女性にも必要です。(いくつになっても)。
 前方に「変だな」というひとがいたら、または後方に「ついてくるな」という人がいたら要注意。そのまま「勘違いかも」とすれ違ったりせず、止まる、引き返す、反対側に渡るなど、早めに避けるのが肝心です。
 それでも近づいて来たら声を出す、走って逃げる、荷物を投げつける、ロケットダッシュ、噛みつく、ジタバタ等、あらゆる知恵をつかい、勇気を出して行動する必要があります。

三重県中三少女殺害事件実査報告

少女の足取りを考えると胸が痛む
少女の足取りを考えると胸が痛む

三重県の中三女子の殺害事件に関して、胸の痛い気持ちが続いています。

実際に現場に9月1日に行ってまいりました。

少女が歩いたと思われる道を、歩いてみました。

朝日駅を出て、スーパーまで。スーパーから家路を歩いてみました。

遺体遺棄の現場から道路を隔てた反対側は住宅街で、夜間歩くのだったらまだそちらを普通は選ぶでしょう。

しかし、住宅街のほうを歩いて帰るのではなく、竹藪とミカン畑と汚い空き地の側を歩いて帰った少女。

遺体に傷がないのはなぜか、

身の回りのもの(特にスマホ)が捨てられていたのはなぜか、

闇の中を歩く少女の姿を想像すると、あの時間に戻って危機を知らせてあげたい気持ちになります。

警察は行きずり、マスコミは、すごく親しいわけではないが知っていた人物ではないか、などの憶測が流れていますし、

色々とわからない点はありますが、思い出した事件があります。

今回の事件は、豊田市で起こった愛知教育大学付属生徒の田んぼの中での殺人事件と似通う点があります。

①近くを「高速」道路が走り遠距離から接近しやすかった

②誰も居ない一本道を後方から襲った

②被害者は一人で通行していた

④豊田事件では田圃の中に落とし込まれていた

一人で歩く少女を狙うには、場所、時間、などのタイミングをはからなければ、突発的におこなうことは難しい(よほど犯行を重ねたものは別ですが)とおもいます。

ましてや今回のように、真っ暗闇でどこに空き地があるか一見わからない場合、土地勘がないと難しい。

しかし、すごく土地勘があるわけではなく(20メートル奥にはもっと見つかりにくい場所がありました)、県道を数回車などで通ったことのある者、または土地勘はあるけれども体力的に未熟なものが考えられます。

いずれにせよ、場所、時間、心の隙間を狙われたことは確かです。

あの地域一体にも問題があり、近所の人に話を聞いたところ、この10年で窃盗が増えた(県道と高速が通ってから)そうです。地域の変化に気付くことはとても大切です。

では私たちは犯罪に立ち向かうためにどうしたらよいか。ピンチはチャンスとも言えます。

いままでの地域のあり方を考え直し、

1、外灯をつける(域内防犯カメラでなくてもよい)

2、草を刈る

3、パトロールの強化はもちろんですが、ただパトロールするだけではなく、中学生も一緒にパトロールする。

4、子ども自身に安全基礎体力をつける

5、その安全教室の先生は、学校の先生のみならず、地域の人々。

地域の子どもは地域で育てる。

のんき、根気、元気で継続。この気概で地域と子どもを育てていくことが、結局は犯罪に強い街づくりになると思います。

犯罪者に狙われやすい状況と狙われやすい子ども

鞄を捨てて走る中学生
鞄を捨てて走る中学生

AERAでは、「はちみつじまん」「ひまわり」とともに、犯罪の被害に遭いやすい子どもの特徴についても紹介しています。もちろん、誰だって、どこでだって犯罪の被害には会う可能性はあります。しかし、被害にあった子どもの特徴、状況を見ていると、ある一定の「遭いやすい」条件が見えてきました。

 一つが「一人で遊んでいる、歩いている子」。これは被害に遭いやすいと容易に想像できると思います。他には「ぼんやりふらふらうろうろきょろきょろしている子」、「きっぱり言えない子」、(性的犯罪者は特に)「体つき、顔つき、服装がアンバランスな子」などです。
 
 人間も動物です。犯罪者は直感的に、獲物をめがけて狙いを定めていきます。相対的に選び、合理的に近づいてくる。狙いやすい場所で、狙いやすい子どもに襲い掛かるのです。

 子どもを一人きりにするなと言っても、それは高学年になればなるほど不可能です。ではどうすれば狙われにくくなるのか。危険な時間、場所では、子どもも野生の勘を働かせ、目の隅で「おかしいな」と思う人がいないか、車がいないか察知するようにならなければならないのです。だからといってビクビクする必要はなく、「はちみつじまん」「ひまわり」など危険を「知る」、自分で危ないときどうすればよいか「考える」、そして、いざとなったらくじけず「行動する」。この3つのことができれば大丈夫。正しい知識を学び、生活していればおのずと身につけることができます。

防犯ボランティアが安全教育の先生に!

昨日は、静岡県主催の、体験型防犯教室「あぶトレ」が行われました。講師は、県の防犯まちづくりアドバイザーのみなさんでした。学校との打ち合わせ、授業の組み立て、準備、すべてアドバイザーの方々が行いました。しかも昨日は1年生を一時間、2年生を1時間と、かなり大変なスケジュールでしたが、学年によって内容も少し変え、とてもよい授業でした。

今回は県の中部のアドバイザーが中心でしたが、次回から東部、西部と続きます。防犯ボランティアの方々が安全教育の先生として学校のカリキュラムに入っていく、素晴らしい第一歩でした。